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【選手紹介】奇跡の優勝を支えた縁の下の力持ち:ベン・ウォーレス(3/3)

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守護神の最後の数年間

前回の記事では、守護神としてピストンズの2004年の奇跡の優勝をゴール下の絶対的なディフェンスで支えたベンのキャリア中盤について紹介しました。彼は2005年に2連覇を目指しましたがその夢はかなわず、2006年のリベンジも失敗したのちにFAとして他のチームへ移籍しました。彼の全盛期は間違いなくピストンズに所属していた時期であり、それより先のキャリアはよく知らない方が多いのではないでしょうか。今回はそんな知名度の低いベンのキャリア後半について紹介していきます。

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新天地への移籍~ケガとの闘い

ベンは2006~2007シーズンに4年60Mの大型契約をブルズと結びました。当時ブルズのコーチを務めていたスコット・スカイルズはヘッドバンドを禁止するように働きかけていましたが、ベンには例外が認められ、彼はトレードマークを失わずに済みました。ブルズはカーク・ハインリッチ、ベン・ゴードン、ルオル・デングの3人のオフェンス力が知られていましたが、ベンを獲得したことでディフェンス的にも強みを持ったチームに生まれ変わりました。この年のベンは6.4得点10.7リバウンド1.4スティール2.0ブロックを平均しており、優秀なディフェンダーとして貢献しました。この頃には32歳になっており、衰えもあったため最優秀選手賞やオールディフェンシブチーム選出は逃してしまいましたがそれでもリーグ屈指のディフェンダーとして活躍していました。ブルズは49勝を記録してプレイオフに進出し、1回戦はまたしてもシャック擁するヒートでした。この年のヒートはエースのウェイドがケガで不安定なシーズンを送っていたためチームも本調子ではなく、ブルズはディフェンディングチャンピオンのヒートを破って2回戦に進みました。前チームのピストンズとの2回戦では、衰えが見えていたベンは攻略されプレイオフを敗退してしまいました。このプレイオフでベンは平均8.7得点9.5リバウンド1.5スティール1.7ブロックと低めのスタッツに終わり、明らかにキャリアの落ち目に入っていました。

ブルズは前年のプレイオフでのヒートの撃破によって大きな期待を背負って2007~2008シーズンに挑みました。しかしながら最初の25試合を9勝16敗と最悪のスタートを切ってしまったチームはこの流れを変えるためにキャバリアーズとスーパーソニックスの3チーム間トレードを成立させ、ベンもこのトレードに巻き込まれました。

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古巣への復帰

3チームトレードでキャバリアーズに移籍したベンはCポジションにジドルーナス・イルガウスカスがいたため彼はPFとして使われました。ベンはシーズン後半にトレードされましたが、トレード後の22試合すべてに先発出場し、4.2得点7.4リバウンド1.7ブロックを平均しました。プレイオフに進出したベンはここでもすべての試合にスターターとして出場しプレーしました。1回戦でウィザーズをスウィープして2回戦に出場しましたが、セルティックスに最終第7戦で敗れシーズンを終えました。ベンの獲得は明らかにチームのディフェンスにプラスになっており、トレード前は1試合平均98.2失点を許していましたが、トレード後は96.7失点まで失点を抑えられました。

キャバリアーズとの2年目シーズンとなった2008~2009シーズン、56試合に出場し2.9得点6.5リバウンド1.3ブロックを平均したベンはその明らかなパフォーマンスの落ちからサンズにトレードされましたが、最終的な行先は古巣のピストンズでした。

2009年、ベンはFAとしてピストンズと契約しました。2010年の11月30日には通算10,000リバウンドを達成し、34人の偉大な選手の仲間入りを果たしました。さらに、同年12月22日には通算1,000試合に出場し、ドラフト外選手として通算最高の出場試合数を記録した選手になりました。2016年には彼の背番号3番がピストンズの永久欠番になり、ドラフト外選手ながら偉大キャリアに一華添えました。

まとめ

いかがだったでしょうか。ベンはキャリア終盤の衰えが激しく、多くのチームをたらい回しにされましたが、最終的に元々の活躍の地であるピストンズに戻ることができました。ドラフト外選手として史上屈指のディフェンダーとしてリスト入りするほどの選手にまで這い上がり、あのシャックを1人でディフェンスすることができたベンのキャリアは間違いなく偉大なものでしょう。

このブログではNBAの歴代選手や歴代チームを紹介しています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!