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【選手紹介】史上最強の必殺技を編み出したセンター:カリーム・アブドゥル=ジャバー(1/3)

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コピー不可能な技を駆使した史上最高レベルのセンター

カリーム・アブドゥル=ジャバーと言えば、6度のNBAチャンピオン、レギュラーシーズンMVP受賞に始まり4度のブロック王や合計15回のオールNBAチーム選出を受けるなど史上最強の選手のディベートにその名前が挙がるような偉大な選手です。彼はバックスとレイカーズの2チームでプレーしその中でセンターとしては明らかに歴代最強選手として文句なしのキャリアを積み上げてきました。彼はNBAに入る前から文字通りの化け物として活躍しており、それの実力はNBAに入ってすぐに証明されました。今回はカリームのキャリア序盤について紹介していきます。

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超人的な大学キャリア

カリームことルー・アルシンダーはニューヨークの街で生を受け、生まれつき身長が高かった彼は14歳になるころには203cmまで身長が伸びていました。その頃には余裕でダンクをすることができるようになっており、彼は高校生の時にその才能を開花させました。彼を中心選手としてチームは71連勝を記録しその活躍を見たUCLAは216cmの長身を活かした将来の殿堂入り選手をスカウトすることになります。

UCLAに入ったアルシンダーは1年目は規定により公式戦に出場することができませんでしたが、彼は校内で行われたエキシビションゲームで31得点21リバウンドを記録して75対60で1年生チームを勝利に導きました。上級生チームがエキシビションゲームで負けることは初めてのことであり、このパフォーマンスはすぐに全米に広がりました。1966年にようやく2年生としてデビューを果たし、初めての公式戦で52得点を記録して早くも将来のスーパースターと呼ばれるようになりました。彼はこのシーズン29得点を平均してチームを無敗の30勝0敗に導き全米チャンピオンに押し上げました。アルシンダーは長身を活かしたダンクを得意としており、そのおかげで多くの得点を効率よく生み出すことができていましたがこれを問題視した大学バスケ界は彼のダンクを禁止するルールを作りました。

ダンクを禁じられたアルシンダーは確実にインサイドで得点をするための方法を日々考えるようになり、この時にあの「スカイフック」は生み出されました。彼の空中でもぶれない強い体幹とリングより上の位置から放たれるフックシュートはかなりの高確率で得点につながりました。この技を使って彼は大学キャリアをトッププレーヤーとして駆け抜け、最終的に3回のNCAA優勝、シーズンMVPとトーナメントMVP受賞の偉業を成し遂げ大学キャリア平均26.4得点という絶対的な実績を残してプロとしてキャリアをスタートさせることを決意します。

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チームを激変させた衝撃のルーキーシーズン

大学で圧倒的な実力を見せつけたアルシンダーでしたが彼は1969年のNBAドラフトにみではなくABAドラフトでも全体1位で指名を受けました。NBAではバックス、ABAではネッツが彼をドラフトしており、アルシンダーはニューヨーク出身だったため初めはネッツが優勢と見られていましたが、ネッツのオファーの仕方が気に入らなかったアルシンダーはNBA入りを決めました。前年に新設チームとして誕生したばかりのバックスは良い選手を集めることができず苦戦していましたがアルシンダーが加わったことでチームは大きく変わりました。彼は28.8得点14.5リバウンド4.1アシストを平均して新人王を受賞し、チームを東で2位の56勝26敗の成績まで導きました。彼が加入する前の年は27勝55敗しか残すことができなかったことを考えると彼の影響力は非常に大きかったのでしょう。プレイオフに出場し、1回戦ではビリー・カニングハム擁するシクサーズと対戦しました。アルシンダーは初プレイオフで不調に陥るどころか、さらに調子を伸ばしてシリーズ平均36.2得点15.8リバウンド3.4アシストを記録しチームの初プレイオフでのシリーズ突破を演出しました2回戦に進出しましたがそこでウィリス・リードとウォルト・フレイジャー擁するニックスと対戦しました。アルシンダー自身は1回戦よりもさらにパフォーマンスを上げ、34.2得点17.8リバウンド4.8アシストを平均し奮闘しました。しかし彼の奮闘もむなしく、経験不足が露呈し他のメンバーがそこまで活躍することができなかったことでアルシンダーの1年目シーズンは終了してしまいました。

アルシンダーの周りにもう1人のスター選手が必要だと感じたチームは何とかスター選手を獲得しました。その選手とはオスカー・ロバートソンであり、年齢的には全盛期を完全に過ぎていましたが高い身体能力とパス力を活かしたプレーでアルシンダーと共にバックスの黄金コンビを結成しました。このシーズンチームは前年からまたしても勝率を上げて66勝16敗を記録しました。この躍進の立役者になったカリームは2年目選手ながらシーズンMVPを受賞しましたが、このシーズンの彼の平均スタッツは31.7得点16.0リバウンド3.3アシストで完全にスーパースターとして活躍していました。ロバートソンとアルシンダーのコンビはリーグで最強のコンビとして躍進を続け、結成1年目で出場したプレイオフでも破竹の勢いで勝ち続けました。1回戦でサンフランシスコ・ウォリアーズを4勝1敗で降し、2回戦ではレイカーズを破りました。当時はプレイオフは3回戦形式だったため3回戦のNBAファイナルではワシントン・ウィザーズを4勝0敗のスウィープで破ってソフォモアシーズンにNBA制覇を成し遂げました。このプレイオフでカリームは26.6得点17.0リバウンド2.5アシストを平均し、絶対的な中心選手としてチームを優勝に導きました。もちろんファイナルMVPを授賞しスーパースターどころかこのシーズンを見るだけで将来確実に殿堂入りするだろうと確信するようなシーズンを過ごしました。

まとめ

いかがだったでしょうか。カリームは1年目のパフォーマンスで将来のトップスターになることを確信させ、2年目のシーズンにはレジェンドになることを予感させるような活躍を残してくれました。あのレブロンですら2年目3年目はスーパースターになるかもしれないという予感がするという程度だったので、カリームのこのインパクトの強さは再度まとめる必要もないほどのものでしょう。

このブログではNBAの歴代選手や歴代チームについて紹介しています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!