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【選手紹介】史上最強の必殺技を編み出したセンター:カリーム・アブドゥル=ジャバー(2/3)

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2つのチームでレジェンドになった男

新興チームのバックスに大学最強選手としてドラフトされて、ロバートソンと結成した時代最強コンビで圧倒的な強さを見せつけて2年目選手ながらシーズンMVP、リーグ優勝、ファイナルMVPと数多くの栄冠を手にしたカリーム。彼はバックスの歴史に名を刻むような選手として活躍しましたが、移籍先のレイカーズでも記憶に残る選手になります。今回はカリームのキャリア中盤について紹介していきます。

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最強の個人シーズン~相棒の引退と移籍

2年目選手として早くも優勝を成し遂げたカリームはその絶対的な個人の力を1971~1972シーズンも見せつけました。彼は34.8得点16.6リバウンド4.6アシストを平均して2年連続の得点王とシーズンMVPを受賞しました。前年と変わらない強さを見せてプレイオフに出場しましたが、2回戦でウェストとチェンバレンのレイカーズに敗れ、彼の2度目のシーズンMVP獲得シーズンは終わってしまいました。

1972~1973シーズンも個人としては順調に平均30.2得点16.1リバウンド5.0アシストを記録したカリームでしたが、この頃にはロバートソンは平均15.5得点とかなりパフォーマンスが落ちてきており、ネイト・サーモンドとリック・バリーを擁するウォリアーズにスターパワーとチーム力の両面で違いを見せつけられてプレイオフでは1回戦で姿を消しました。

そして5年目の1973~1974シーズン、カリーム自身は27.0得点14.5リバウンド4.8アシスト1.5スティール3.5ブロックを平均しリーグ最強レベルの選手として活躍しており、3度目のシーズンMVPを受賞しました。しかしながらチームの2番手としてカリームを支えていたロバートソンは34歳になり平均得点が12得点台まで落ち込み、レイカーズのウィルトとウェスト、ウォリアーズのサーモンドとバリーのようなスーパースターコンビを結成することができなくなっていました。プレイオフではカリームが32.2得点15.8リバウンド4.9アシスト2.4ブロックを平均し、怪物的なパフォーマンスを記録したことでチームはNBAファイナルまで進出することができました。しかし、チームの2番手としてプレーしていたボブ・ダンドリッジは平均19.3得点とチーム2番目のスターとしては満足できないパフォーマンスを残していたため力負けし、久しぶりの優勝チャンスを逃してしまいました。

そしてこのシーズンのオフに、年齢的にもパフォーマンス的にも限界を迎えていたロバートソンがチームを去り、カリームはついにチームにトレードを要求しました。彼にとって最も魅力的だったチームはニックス、2番目のチームはブレッツ、3番目のチームはレイカーズであり、彼はバックスのことが嫌いなわけではありませんでしたが、ミルウォーキーの街の文化にフィットすることにストレスを感じていたそうです。彼はプレーシーズンの試合で目と手を負傷し、シーズン開幕後の16試合を欠場しました。その間チームは3勝13敗の成績に沈み、ついにカリームは3月中旬にレイカーズへトレードされ臨んだチームへ移籍することができました。

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新天地での大活躍~若手の新鋭との対決

1975年の3月中旬にレイカーズにトレードされたカリームは1975~1976シーズンにいきなり大活躍し27.7得点16.9リバウンド5.9アシスト1.5スティール5.0ブロックを平均しました。このシーズンの彼はリバウンドとブロックでリーグ最高の記録を残し、1,111ディフェンシブリバウンドは1シーズンの最高記録で今でも破られていません。彼はバックスにいたときと変わらない活躍を残し、チームは40勝42敗と負け越しのシーズンを送っていましたがそれでも4度目のシーズンMVPを受賞しました。プレイオフには出場できませんでしたが、このシーズンのカリームのパフォーマンスはレイカーズの歴史に残るようなものでした。

オフに数人の無名選手をFAとして獲得したレイカーズは特に強豪チームとして活躍することを期待されてはおらず、むしろディビジョンで最低のチームになるだろうと予想されていました。チームで2番目に平均得点が多かったキャジー・ラッセルですら16.4得点しか平均することができておらず、その予想は大方当たっていると考えられていましたがカリームの活躍が圧倒的だったことが大きな原因でレイカーズは世間の予想を裏切って53勝29敗でプレイオフに出場しました。プレイオフでも1回戦でウォリアーズを最終7戦で破り、2回戦で同じセンターポジションで圧倒的な実力を誇っていたビル・ウォルトンが率いるブレイザーズと対戦しました。カリームはシリーズ平均30.3得点16.0リバウンド3.8アシスト1.4スティール3.8ブロックを記録し、ウォルトンを得点面では抑えることができました。しかし彼の強みであるアシストを止めることができず、チームの得点力が劣っていたレイカーズはブレイザーズのオフェンスに押し切られる形でスウィープで敗れ、シリーズ敗退しました。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回紹介したキャリア中盤はカリームのキャリアの中でも珍しく優勝することができなかったシーズンばかりでした。その原因はカリーム自身にあったというよりも、相棒が衰えてしまったりそもそも相棒として十分な実力を持ったチームメイトがいなかったりと、どちらかというとチームや環境が原因となっています。その証拠にカリームはこの時期に得点王、シーズンMVP、リバウンド王、ブロック王と多くの個人賞を受賞しています。

このブログではNBAの歴代選手や歴代チームについて紹介しています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!