【選手紹介】ステフィン・カリーという史上最高シューター
ステフィン・カリーとは何者なのか
現役選手ながらすでにNBA史上最高のシューターと呼ばれるステフィン・カリー。その特別なシュート力以外は特筆するような特徴はこれと言ってない選手ですが(ハンドリングも結構上手いけど)、なぜそんな彼がこのリーグのゲームを歴史でもまれにみるレベルで変化させ、支配しているのか。
今回はそんなカリーの生い立ちや実績、リーグに与えた衝撃などを解説し彼の偉大さを再確認していきたいと思います。
カリーの生い立ち
誕生~NBA入り
ステフィンは1988年に元NBA選手のデル・カリーの長男としてオハイオ州で生まれました。父がNBA選手だったこともあり、ステフィンがバスケと出会ったのは父のデルがNBAの試合に着いていき、そこでウォームアップにも参加した時でした。デルもステフィンと同じくシャープシューターであり、シュートに関してはステフィンに厳しく指導していきました。
高校生になるまではショーン・マリオンのようなシュートフォームだったステフィンはデルにシュートフォームを矯正され、二年生の時に現在のようなクイックリリースのシュートフォームを確立しました。高校ではあまり注目を集めることができなかったステフィンは地元のデイビットソン大学に進学し、そこでシュート力を武器に活躍し、NBAドラフトでも高順位での指名が噂されるような選手に成長しました。
NBA入り~スティーブ・カーとの出会い
NBAには全体7位でゴールデンステート・ウォリアーズに指名されキャリアをスタートさせました。NBAキャリアをスタートさせてから3年間は足首のケガなどに悩まされ、バスト(期待外れの選手)の雰囲気が漂っていましたが、2012年にチームのエースだったモンテ・エリスがトレードされ、チームの中心になったことをきっかけにステフィンはその真価を発揮していきます。この年ステフィンは272本の3PTを決め、レイ・アレンが持っていた269本の記録を更新し、スコアラーとして脅威になり始めました。
翌年もその好調を維持したステフィンは24得点3PT42.4%を平均し、プレイオフに進出。一回戦で敗れてしまいましたが、オールNBA2ndチームに選出され、存在感を大きくしていきました。
翌年2014~2015シーズン、この年からヘッドコーチがスティーブ・カーに変わり、ステフィンのシューターとしての能力がより一層進化していきます。23.8得点3PT44.3%を平均し、286本の3PTを決めシューターとして飛躍した年になり、NBA制覇、MVP獲得という衝撃的なブレイクアウトシーズンになりました。
王朝時代の幕開け~現在
翌年2015~2016シーズン、ステフィンはNBAを支配することになります。得点王、スティール王、402本の3PT記録、50-40-90シーズン(FG50%,3PT40%,FT90%)を残しリーグを支配し、史上初の満場一致MVPとして一躍リーグの顔になりました。またこのシーズン、ウォリアーズは73勝9敗の歴代最高勝率を残しましたが、プレーオフではレギュラーシーズンを最後まで全力で戦った疲れからかファイナルでクリーブランド・キャバリアーズに負けてしまいましたが、個人として最高のシーズンになりました。
翌シーズン、ウォリアーズは歴代最高レベルのスコアラー、ケビン・デュラントをチームに加えリーグの悪役としてシーズンに挑むことになりました。KDがチームに加わったことでステフィンの存在感は薄れてしまいましたが、この年、NBAを制覇し個人として2回目の優勝を成し遂げます。
次のシーズンもKD擁するウォリアーズは他を寄せ付けない圧倒的な強さで2連覇。ここまでくるとステフィンではなくKDが強いというファンも増え、ウォリアーズはKDのチームだといわれることも多くなりました。
2018~2019シーズン、3連覇を狙うウォリアーズはデマーカス・カズンズをチームに加え、安定した強さでレギュラーシーズンを突破。プレイオフでも安定して強いだろうと思われていましたが、カズンズが大腿四頭筋断裂により離脱、最強スコアラーのKDもアキレス腱断裂により離脱、頼れる相棒のクレイ・トンプソンも前十字靭帯断裂により離脱と多くのケガに中心選手が悩まされ、戦力不足になったウォリアーズはカワイ・レナードをトレードで獲得していたトロント・ラプターズにファイナルで敗れ、3連覇を逃す結果になりました。
翌シーズン、ステフィンはシーズン開始まもなく左手人さし指の第二中手骨骨折を負い、シーズンを終えることになりました。
そして、昨シーズントンプソンも復帰しステフィンも復帰したウォリアーズを期待するファンが多かったですがトンプソンはトレーニング中にアキレス腱を断裂し、2シーズン連続で全休することになってしまいました。しかしステフィンとしては非常に良いシーズンになり、32得点を平均し、2度目の50-40-90シーズンを残し得点王になりました。MVP級の活躍を残し、オールNBA1stチームに選出されましたがプレイイントーナメントでロサンゼルス・レイカーズに敗れ惜しくもプレイオフ進出を逃しました。
まとめ
ここまで見ていくとステフィン・カリーはシュートでNBAに大きな衝撃を与えスモールボールの確立までしたことで多くのセンターをリーグから追い出す結果になりました。彼は今年33歳になります。
昨シーズンの活躍を見るとあと2、3年は第一線で活躍できそうですが、残された時間は短そうです。ここまで見ていて爽快かつ恐ろしい選手はなかなかいませんので、見たことがない方は是非今すぐチェックしてみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました!このブログではNBAの解説や考察、分析をしていますのでバスケやNBAに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!