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【選手紹介】ウォリアーズ王朝の最高の2,3番手:クレイ・トンプソン(2/3)

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新たなバスケットボールを確立した史上最高のシューティングコンビ

前回は大学時代から爆発的な選手として活躍していたころから過小評価されていたルーキー時代を乗り越えてデュオ結成からわずか2年で強豪のスパーズ相手に可能性を感じさせるプレイオフシリーズを送ったトンプソンとウォリアーズについて紹介しました。その後のトンプソンは2015年に初優勝を成し遂げ、オールスターやオールNBAチーム選出を受けるほどの選手として活躍するようになりました。今回はトンプソンとウォリアーズにとって、好調だったシーズンについて紹介していきます。

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スプラッシュ・ブラザーズの躍進の年~念願の優勝

2013~2014シーズン、昨年のレギュラーシーズンでのカリーとトンプソンの活躍とプレイオフでの予想外の2回戦進出を受けて若いチームながら大きな期待を背負っていたウォリアーズですが、その期待を上回ることを約束するようなパフォーマンスをトンプソンはシーズン開幕戦で見せてくれました。彼は7本中5本の3PTを沈め、合計で38得点を記録し、この38得点はトンプソンのシーズンハイとなりました。チームのオフェンスシステムは昨年から流れに乗っていたカリーとトンプソンにとって更なる起爆剤として機能し、このシーズン2人は合計で484本の3PTを決め昨年の自分たちが打ち立てた記録を破りました。ウォリアーズはこのシーズン前年を超える51勝31敗を記録しましたが競争の激しい西カンファレンスでは下位の6位シードとしてプレイオフに出場することになりました。1回戦で当時「ロブシティ」と言われ優勝候補の一角として評価されていたクリッパーズと対戦し、激戦の7戦シリーズの末に敗れ姿を消しました。

次のシーズン、カリーが選手として急激な成長を遂げMVPになりましたが、トンプソンもその隣で成長し、FG48.1%、3PT43.9%、FT87.9%で21.7得点を平均しシーズン途中では初のオールスターに出場しました。オールディフェンシブチームに入るほどではありませんでしたがディフェンス面でもチームに大きく貢献しており、2人のエースに加えて2012年にドラフトされたドレイモンド・グリーンもこの年に成長し始めていました。このシーズンにトンプソンは伝説の1Q37得点や11本の3PT含む52得点などの歴史的なパフォーマンスを見せつける選手として活躍し、「スプラッシュ・ブラザーズ」は止められないデュオとしてリーグを支配していました。ぶっちぎりの67勝15敗でプレイオフに出場したウォリアーズは圧倒的な強さを見せファイナルではキャバリアーズと対戦し、グリーンをスターターと起用する「スモールボール」で彼らに挑み4勝2敗で40年ぶりのプレイオフ優勝を達成しました。

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もう一つの王朝を超えた瞬間

40年ぶりの優勝を果たした次のシーズン、ウォリアーズは歴史的なシーズンを残すことになりました。マイケル・ジョーダン率いるブルズが残した72勝超えてウォリアーズは73勝を記録したのです。このシーズンカリーは昨年のMVPシーズンを超えるパフォーマンスを発揮し、前代未聞の満場一致MVPを受賞しました。カリーが50-40-90シーズンを平均30.1得点で記録したためにトンプソンの活躍が完全に陰に隠れてしまいましたが、実はこのシーズントンプソンも平均22.1得点をFG51.0%、3PT42.5%、FT87.3%で記録しており、カリーと共に史上最高の効率的なシューティングパフォーマンスの1つを残していました。もちろんオールスターに選ばれ、3PTコンテストでは相棒のカリーを破り優勝を成し遂げました。この年にはグリーンも完全にスターターに定着するほどの選手になっており、攻守の両方で圧倒的な強さを見せつけたウォリアーズはレギュラーシーズンを73勝9敗という成績で終え1位シードとしてプレイオフに出場しました。1回戦と2回戦を4勝1敗で勝ち上がったウォリアーズでしたが、カンファレンス・ファイナルではOKCサンダー相手に大苦戦を強いられ、1勝3敗で絶望的なリードを取られてしまいました。しかしここからサンダーのエースのKDが絶不調に陥り、それとは反対にカリーとトンプソンはそれまでの不調が嘘のように好調に変わり第7戦で大逆転勝利を収めました。そしてファイナルに辛くも進出したウォリアーズでしたが、予想外の7戦シリーズとなりました。レギュラーシーズンの記録達成と連続の7戦シリーズによって疲労がたまっていたウォリアーズは勢いを失い、世間が予想もしていなかった3勝1敗からの大逆転でキャバリアーズに敗れました。そしてこの年のオフシーズン、ウォリアーズはサンダーの最強スコアラーのKDをチームに加えることに成功し、王朝としてさらに圧倒的な強さを得ることになりました。

まとめ

いかがだったでしょうか。トンプソンは個人として非常に効率が高くシュートという観点においてはカリーを超えるものがあると思います。それは純粋な3PTシュートの能力です。カリーはディープスリーやあり得ないプルアップスリーを決める能力がスバ抜けており、それが彼を史上最高の「シューター」にしている能力だと思います。しかし、トンプソンの3PTライン付近でボールをもらってシュートをするというスポットアップシューターとしての能力は史上でも屈指のものであり、流れになった時の彼は史上最強の「スポットアップシューター」として活躍していると思います。

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