NBA Watcher 【毎週投稿】

NBAの歴代選手や歴代チームの紹介などをするブログです。

【選手紹介】ウォリアーズ王朝の最高の2,3番手:クレイ・トンプソン(1/3)

にほんブログ村 その他スポーツブログへ にほんブログ村 その他スポーツブログ NBAへ にほんブログ村 その他スポーツブログ バスケットボールへ にほんブログ村 その他スポーツブログ その他スポーツ情報へ

f:id:koroUTAS:20211030184334j:plain

爆発力を兼ね備えた最高クラスのサポート選手

今シーズン、2年ぶりのNBA復帰予定が公式なものとなり、ウォリアーズが強豪に返り咲くためには必要不可欠だと考えられている選手のクレイ・トンプソン。彼はKDが来るまではチームの絶対的な2番手、KDの移籍後は安定した3番手として活躍しました。彼はパスや1on1スキルなどに強みはありませんが、歴代でも屈指と言われるそのシュート力を武器に戦い合計ウォリアーズの合計3度の優勝に貢献しました。今回はそんな最高クラスのサポート選手として活躍しているトンプソンについて紹介していきます。

f:id:koroUTAS:20211030192328j:plain

大学時代~NBAドラフト

トンプソンは高校時代ディビジョン3の最優秀選手賞とリーグMVP、そしてEA Sport選出のオールアメリカン2ndチームに選出されるような選手として注目を集めており、ワシントン州立大学へ進学しました。トンプソンは1年生としてシーズンの33試合すべてにスタートとして出場し、平均12.5得点を記録し確実にチームのプラスとなる働きを残しPac10のオールフレッシュマンチームに選出されました。

2年目にはGreat Alaska Shootout Championshipで1試合43得点という記録を残し、同トーナメントで最優秀選手賞を受賞しました。1試合で43得点は大学の歴史でも3番目に高い得点数であり、トンプソンは大学通算1,000得点をワシントン州立大学史上3番目に早く達成し、カンファレンス2番目となる平均19.6得点を残してPac10オールアメリカン1stチームに選ばれました。

トンプソンは大学3年目には21.6得点を記録し、ついにPac10の得点王になるまでに成長しました。彼は2011年のPac10トーナメントで再び43得点(8本の3PT含む)を記録し、この得点は大会記録にもなりました。トンプソンの流れになると止まらない圧倒的な爆発力はこの頃には大学屈指のものとなっており、トンプソンの名はこの試合の動画によってアメリカ中に広まることになりました。大学3年間でFG42.4%、3PT39.0%、FT82.7%で平均17.9得点を記録したトンプソンはその安定性と爆発的な得点力、さらにすでにリーグで通用するディフェンス力を買われて当時ステフィン・カリーを中心としたチームを作り上げようとしていたウォリアーズに、カリーの相棒候補という形で指名されました。

f:id:koroUTAS:20211030210359j:plain

ルーキーシーズン~初プレイオフ

大学3年を終えて、ウォリアーズに全体11位で指名され、カリーの横で活躍することが期待されましたが、チームにはモンテ・エリスというエースがおり、彼がトレードされる3月までの間は特に注目されるようなルーキーではないシーズンを送っていました。そしてそのせいでロッタリーピックながらオールスターのルーキーチャレンジに選出されることもなくトンプソンにとって非常に屈辱的な経験をしました。しかし、この経験が彼の心に火をつけ、その発表があった後の4試合でトンプソンは大爆発し、FG54.3%、3PT55.6%という非常に効率の良い確率で平均12.5得点を記録しました。そしてトンプソンのこのパフォーマンスによってチームの未来を彼とカリーに託すことに決めたチームはエースのエリスをバックスへトレードし、トンプソンがカリーのパートナーとして長時間プレーできるような環境を整えました。この判断はすぐに正解だったことがわかり、エリスのトレードの次の試合に彼はいきなり当時のキャリアハイであった26得点を記録し、その1週間後には27得点を取りチームの中心選手として十分な活躍を見せました。プレイオフに進出することはできませんでしたが、トンプソンはシーズンが終わるころには明らかにドラフト同期でトップクラスの選手として活躍しており、オールルーキー1stチームに選出されました。

翌年、当時のHCのマーク・ジャクソンはカリーとトンプソンのシュート力を活かしたチームを作ることに力を入れ、アウトサイドシュートを中心としたハイペースのバスケットボールを生み出しました。2人はこのスタイルに完全にアジャストしアウトサイドシュートが湯水のように放たれ、面白いように決まっていく様を見た世間は彼らを「スプラッシュ・ブラザーズ」と呼ぶようになり、トンプソンは1月29日の試合で32得点を記録しキャリアハイを再び更新しました。最終的にカリーとトンプソンのデュオは483本の3PTを沈め、47勝35敗を記録しカリーとトンプソンのデュオにとっての初めてのプレイオフに進出しました。1回戦では3位シードのナゲッツを対戦しましたが、ウォリアーズのアウトサイドを主体としたバスケットはナゲッツのリズムを崩すことに成功し予想外の4勝2敗でアプセットを起こしました。しかし2回戦ではアジャスト能力の高い経験値のあるスパーズと対戦し、ウォリアーズは6戦で敗れました。

まとめ

いかがだったでしょうか。トンプソンはNBAに入る前からそのシュート力とディフェンス力に定評があり、期待されていた選手でしたがドラフト後しばらくはチームの事情により過小評価を受けていた選手でした。おっとりした見た目と性格で過小評価を気にするような人間には見えませんが、ルーキーチャレンジに選出されなかった後のスタッツラインを見ると彼がいかに負けず嫌いな選手なのかが分かります。彼は今シーズン2年ぶりに復帰するので2年分の悔しさをパワーに変えて依然と同じような活躍をしてほしいと思います。

このブログではNBAの歴代選手や歴代チームの紹介をしています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!