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【チーム紹介】スモールマーケットの若手チーム:OKCサンダー

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将来のMVPを3人もドラフトした奇跡の若手チーム

2007年のドラフトでケビン・デュラントをドラフトした時からOKCサンダーの未来は一気に明るくなりました。2008年にラッセル・ウェストブルック、2009年にジェームズ・ハーデンと立て続けにチームのコアとなる選手をドラフトしたサンダーは2012年に予想よりも早くNBAファイナルに到達し世間を驚かせました。しかしそのあとハーデンのトレードやKDの裏切りによってチームは低迷の一途をたどり、今では再建チームとしてNBAでも最弱を争うチームの一角として見られています。今回はそんな若いサンダーの短い期間の快進撃について紹介していきます。

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KDの相棒の登場~最強のベンチプレーヤー

2007年にKDをドラフトして、KD自身はルーキーとして最高の活躍を残して新人王を受賞しましたが、チームにはKDを支える選手がいませんでした。そしてこのシーズンを受けてチームが求めていたものはKDに足りないガッツやリーダーシップを持ち、彼の負担を軽減することができるような存在でした。

そうしてサンダーは2008年ドラフトにエントリーしていたウェストブルックにその可能性を見出し、当時は予想外の高順位指名となる全体4位でウェストブルックを指名しました。彼は世間の過小評価をあざ笑うかのように、一年目からデュラントに次ぐスコアラー、そしてその身体能力とパッションを活かしたプレーでデュラント以上にチームを盛り上げ勢いづける選手としてチームの期待に応える選手として活躍しました。しかしながらチームは勝ち星を積み上げることはできず223勝59敗に終わりました。その一方でKDとウェストブルックのデュオの将来性は無限大であり、この2人を中心としたチームはいずれ優勝することができると結成1年目ながら大きな期待を寄せられることになりました。

ウェストブルックとKDの2人の有望な選手がいるにもかかわらず、チームが高い勝率を残すことができていなかったことで2009年のドラフトでも3位という高順位の指名権を獲得しました。そしてその指名権を使って彼らはアリゾナ大学出身のジェームズ・ハーデンを指名しました。この年ウェストブルックの影響を受けリーダーシップを伸ばしたKDとウェストブルック、そして加入1年目のハーデンが活躍し、ヒート・レイカーズ・セルティックスなど数々の強豪相手にも勝利を収めるようなチームになっていました。この年KDが30.1得点を記録し、史上最年少の得点王になるという偉業を達成し、彼の急成長がきっかけとなりチームは50勝32敗の成績でプレイオフに出場しました。プレイオフでは最初の2戦を落としたものの、2大エースの活躍もあり、前年チャンオピオンのレイカーズ相手にシリーズをタイに戻しました。最終的には2勝4敗で敗れてしまいましたが、このプレイオフで見せた勢いに乗った時の爆発力は若さゆえのパワーであり、このまま若手コアが成長すればプレイオフでも強豪チームとして躍進することがさらに期待されるようになりました。

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栄冠への道を歩き始めたチーム~チームの崩壊

2010~2011シーズン、昨年のレギュラーシーズンとプレイオフでの活躍を見て世間はサンダーの時代が近いうちに来ると考えていましたが、その時期は予想よりも早く来ることになりました。このシーズン、KDは安定したスコアリングパフォーマンスを残し平均27.7得点で2年連続の得点王とオールNBA1stチーム選出を受けました。KDの安定したリーグトップクラスの活躍に加えて、この年はハーデンとウェストブルックの成長が顕著な年でした。ウェストブルックは21.9得点8.2アシスト4.6リバウンド1.9スティールを平均しオールNBA2ndチームに選ばれ、ハーデンは16.8得点3.7アシスト4.1リバウンドを平均してシックスマン賞を受賞しました。スタメンにはウェストブルックとKD、ベンチからはハーデンとどちらのユニットにも頼れるスコアラーがいたサンダーはオフェンス面で最強クラスのチームになっており、レギュラーシーズンを55勝27敗で終えてプレイオフに進出しました。プレイオフではKDの歴史的なスコアリングやサージ・イバカのブロックが光り、早くもサンダーはカンファレンス・ファイナルまで進出しました。ファイナルでもKDの活躍とウェストブルックのトリプルダブルパフォーマンスなど注目すべきことは多くあったシリーズでしたが、この年のダラスはノビツキーをはじめとした経験値があるチームであり、経験の差を見せつけられる形でサンダーは1勝4敗でシリーズ敗退を喫しました。

翌年、ハーデンが2010年以来初のベンチプレーヤーとして40得点を記録した選手になったり、KDがオールスターMVPを受賞したりとさらに若手チームとして成長を見せてくれるシーズンを送り、ロックアウトにより短縮されたシーズンでサンダーは47勝19敗で2位シードとしてプレイオフに出場しました。1回戦では前年カンファレンス・ファイナルで敗れたダラスをスウィープで降し、勢いのままにレイカーズ、スパーズを倒してNBAファイナルに到達しました。ファイナルではレブロンをはじめとしたBIG3のヒートを対戦し、予想外の初戦勝利を収めましたが、その後の4戦を連続で落としてチームは初めてのファイナルシリーズを終えることになりました。このオフにハーデンは制限付FAとしてサンダーとの延長契約を希望していましたがフロントとの交渉が上手くいかずその結果彼はMVPとして躍進を遂げることになるチームのロケッツへトレードされることになりました。

そうしてハーデンを失ったチームはベンチのスコアリングで他のチームに劣るようになり、KDとウェストブルックの負担が増えていき、2人のエースはケガにより離脱することが増えました。ハーデンがチームを去ってから以降で最も大きなチャンスだった2016年のカンファレンス・ファイナルで前年からリーグを大きく変え、王朝を築こうとしていたウォリアーズに3勝1敗からの大逆転を許し、その大きな原因となったKDはチームを裏切る形でウォリアーズに移籍しサンダーのBIG3は完全に終わりを迎えました。

まとめ

いかがだったでしょうか。KDがいなくなってからもポール・ジョージを獲得したりカーメロ・アンソニーを加えたBIG3体制を敷いたりとウェストブルックを中心として優勝を目指すチームとして補強を行っていましたが、2019年に彼をロケッツへトレードしてからというものの再建チームとして再度1からのスタートを切っています。現在のチームにはSGAをはじめとした才能ある選手がたくさん所属しているので、またサンダーが強豪チームとして返り咲くことを楽しみにしています。

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