NBA Watcher 【毎週投稿】

NBAの歴代選手や歴代チームの紹介などをするブログです。

【チーム紹介】泥臭いプレーで一つの時代を築いたチーム:メンフィス・グリズリーズ

にほんブログ村 その他スポーツブログへ にほんブログ村 その他スポーツブログ NBAへ にほんブログ村 その他スポーツブログ バスケットボールへ にほんブログ村 その他スポーツブログ その他スポーツ情報へ

f:id:koroUTAS:20211120073844j:plain

伝統的なバスケットボールを貫いた歴史的なチーム

2010年代が進むにつれ、3PTを多投するスタイルが標準となっていく中で、インサイド中心にゴリゴリの2000年代かそれ以前のようなバスケットをし続けたチームがありました。そのチームとはメンフィス・グリズリーズであり、その中心にいた選手たちは少なくともグリズリーズの歴史に名を刻んだ選手たちでした。マーク・ガソル、ザック・ランドルフ、トニー・アレン、マイク・コンリー、ルディ・ゲイなどの優秀な選手が数多く揃ったグリズリーズは「Grit and Grind」という合言葉と共にアウトサイド主体の時代まで駆け抜けました。今回はそんなグリズリーズの1つの黄金時代について紹介していきます。

f:id:koroUTAS:20211120075447j:plain

チームの成長期~守護神の栄冠

2009~2010シーズンにオールスターレベルの選手だったランドルフを獲得し、ガソルが選手として大きく成長したことでプレイオフ進出は逃しましたが、ようやくチームの再建にも終わりが見えたグリズリーズは翌シーズンから優勝を目指すためのチーム作りを進めていきました。

そして迎えた2010~2011シーズン、メンフィスにチームが移転してから10周年となったこの年、グリズリーズはランドルフの獲得によってガソルのインサイドでの負担を減らすことができただけではなく、インサイドを強みとして戦うことができるチームに変わっていきました。また、この年は昨年ボールを独占していたアイバーソンが退団し他の才能ある選手たちのボールタッチが増えたことで、チーム全体としてオフェンスの効率が改善されていました。レギュラーシーズンを46勝36敗で終えた彼らは8位シードとしてプレイオフに進出することができましたが、2回戦のOKCサンダー戦で敗れました。若手ばかりが集まるサンダーに敗れてしまったグリズリーズでしたが、2回戦に進むための1スパーズとの対戦では史上4チーム目の1位シードを倒した8位シードチームとなり、オフにはガソルを再契約することができました。

若い才能が集まるサンダーに敗れてしまったもののペイント内で圧倒的な強さを誇り、ボールに徹底的にプレッシャーをかける「Grit and Grind」は確実な強さを見せつけて短縮されたシーズンを41勝25敗でで突破し2年連続のプレイオフ進出を果たしました。しかしこの年は同じくインサイドで圧倒的な強さを誇っていたクリッパーズにプレイオフ1回戦の第7戦で敗れてしまいました。

2012~2013シーズン、グリズリーズは当時世界中で10人の若い億万長者として名声を得ていた人物に売却されたり、多くのロールプレイヤーをトレードしたりと動きが激しいシーズンを過ごしましたが、中心選手たちのパフォーマンスは安定しており、56勝26敗でシーズンを突破しました。このシーズンチームの守備をインサイドで支えて、平均2.3本のオフェンスリバウンドを含む7.8リバウンド1.7ブロック1.0スティールを記録したガソルは最優秀守備選手賞を受賞しました。5位シードとしてプレイオフに出場したグリズリーズはこの年大きく躍進しカンファレンス・ファイナルまで進出することができました。しかしながら経験不足と純粋なチームとしての完成度と総合力の差によってスパーズにスウィープされてしまい、初めてのカンファレンス・ファイナルでは屈辱を味わいました。

f:id:koroUTAS:20211120103431j:plain

進退を繰り返すチーム~キープレーヤーの移籍・引退、そして再建

2013~2014シーズン、昨年スパーズにスウィープされて敗れてしまいましたが、ガソルは最優秀守備選手賞を受賞して、カンファレンス・ファイナルまで進出できたグリズリーズには大きな期待が寄せられていました。ガソルが欠場していた期間、グリズリーズは実力を発揮することができず14勝18敗に沈み、彼の復帰後もオールスターブレイク時には29勝23敗と微妙な結果のままシーズン中盤を迎えました。しかしがゾルが復帰して時間が経ったことで調子を取り戻したチームは残りの試合を21勝9敗で勝ち抜き、50勝32敗の3位シードとしてプレイオフに進出しました。この年、シーズンMVPを受賞したKD擁するサンダーと一回戦で対戦し、激闘を繰り広げましたが第7戦でまたしても敗れグリズリーズはプレイオフから姿を消しました。

レギュラーシーズンでは結果を残すことができていましたがプレイオフではなぜかうまくいっていなかったグリズリーズの中心選手、特にガソルとランドルフはこの頃には高齢選手の域に入り始めておりグリスリーズに残されたチャンスは少なくなりました。チームとして優勝を目指すためには何かを変えなければならないという声もありましたがすでに長い期間をかけて作り上げたチームだったことでチームを大きく変えることができなかったグリズリーズは2014~2015シーズンも同じ体制でプレイオフに出場しましたが、ここで時代を大きく変えたウォリアーズと対戦し、2勝4敗で敗れました。

2015~2016シーズン、42勝40敗とギリギリでプレイオフに進出したグリズリーズでしたが、1回戦でスパーズにスウィープされました。オフにランドルフが移籍し、アレンが引退したことで完全に「Grit and Grind」の時代は終わりを迎え、その後もコンリーとガソルのコンビで勝利を目指しましたがうまくいくことはなく、2018~2019シーズンにガソルをトレードで放出したことをきっかけにグリズリーズは完全に再建に踏み切ることになりました。

まとめ

いかがだったでしょうか。グリズリーズはインサイド中心のバスケットで安定した強さを誇り1時代を築いた強豪チームの1角でした。しかし、プレイオフでは勝ち進むことができず、それなのにチームの変革や補強に動くことができなかったことで融資鵜を成し遂げることができなかった残念なチームです。しかし、効率重視のアウトサイド中心のバスケットが主体のNBAでインサイド主体の昔ながらのバスケットを貫いたグリズリーズは確実に歴史にとって大切なチームであり、だからこそ今でも語り継がれているのだと思います。

このブログではNBAの歴代選手や歴代チームの紹介をしています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!