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【選手紹介】歴代最高レベルのSG:ドウェイン・ウェイド(2/3)

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不調の時代と最強の時代

前回の記事ではウェイドの大学時代、驚異の新人シーズンそして衝撃の2年目3年目シーズンについて紹介しました。彼はルーキーシーズンからその能力をいかんなく発揮し、2年目にはすでにオールスターになり、3年目にはスーパースターになり優勝を成し遂げましたが、そのあと彼はケガに悩まされるシーズンを送ることになりました。今回は彼がケガを乗り越え、個人として1番成功した時期と再び優勝を成し遂げるまでについて紹介していきます。

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個人の成功~プレイオフで勝てない時期

2008~2009シーズン、ウェイドはリハビリに取り組み何とかシーズンのスタートに間に合わせることができました。シーズン開幕戦ではいきなり40得点10アシスト5ブロックを記録し、ケガからの完全復活を果たしました。この記録は1976~1977シーズンにアルバン・アダムスが記録して以来初めての記録でした。そしてそのあとも継続的に活躍し、ウェイドは5年連続オールスターに選出されました。そしてそのオールスター後のマジック戦で、50得点5リバウンド5アシストを記録しましたが、さらに驚くべきことは彼は50得点をFG55.6%の高効率で取ったということです。そしてその次の試合でもウェイドは31得点16アシストを記録し、2試合後のニックス戦では第4Qのみの24得点を含む46得点10アシスト8リバウンド4スティール3ブロックを記録し、爆発的な活躍を続けました。次のキャバリアーズ戦では同期のレブロンを相手にFG55%で41得点9アシスト7リバウンド7スティール1ブロックを記録し、その次の試合ではFG62%で35点16アシスト6リバウンド1スティールを記録し、ヒート史上初の30得点15アシスト以上を記録した選手となりました。ウェイドは30.2得点7.5アシスト5リバウンド2.2スティール1.3ブロックを平均し得点王を受賞し、MVP投票ではレブロン、コービーに次ぐ3位になりました。この年のウェイドはすべてのスタッツにおいて2人よりも上回っており、この年の真のMVPはウェイドだったと今でもファンの間では語られています。そしてこのシーズンでウェイドは史上初2,000得点500アシスト150スティール100ブロックを達成した選手になり、196㎝の選手としては初めて100ブロックを1シーズンで記録した選手になりました。ウェイドの活躍でぎりぎりプレイオフに進出しましたが、1回戦のニックス戦、第7戦までもつれるシリーズに敗れウェイドの神懸かり的なシーズンはプレイオフ1回戦で終わりました。

翌シーズン、11月1日のシーズン3試合目のブルズ戦で通算10,000得点を達成したウェイドは11月12日のキャバリアーズ戦で、伝説のアンダーソン・バレジャオ越しのダンクを決めました。1月6日のセルティックス戦では44得点を挙げ、6年連続のオールスターに選ばれました。2月17日にふくらはぎのケガにより欠場がありましたが、ウェイドはFG56.4%で26.6得点6.5アシスト5.6リバウンド1.8スティール1.6ブロックを平均しチームを47勝35敗の5位シードまで導きプレイオフに進出しました。しかし、1回戦のセルティックス戦で敗れ、2年連続で1回戦敗退という結果に終わりました。

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BIG3の始まり~BIG3の終わり

2010~2011シーズン、ヒートにレブロンとボッシュが加入し、「heatles」が結成されました。これまでウェイドはリーグの注目選手でありNBAの顔の1人として好かれていた選手でしたが、ここで嫌われ者チームの一員となり、同じく嫌われるようになりました。スターが3人そろうヒートは58勝24敗の2位シードで当然のようにプレイオフに進出し、いきなりファイナルまで進出しました。ウェイドはプレイオフで26.5得点5.2アシスト7リバウンドを平均しましたが、ファイナルでは他の2人のスターが不調に陥ったのと同じように、平均24.5得点4.4アシスト7.1リバウンドまでスタッツが落ち、ヒートは予想外の2勝4敗で高齢チームのマーベリックスに敗れました。

2011~2012シーズン、レブロンが自信を失い以前のようなパフォーマンスができなくなっていることを見てウェイドはレブロンに完全にエースの座を譲ることにしました。その結果ウェイドのスタッツは22.1得点4.8アシスト4.6リバウンド1.7スティールと得点アシストリバウンドの3つで落ちてしまいましたが、レブロンはスーパースターレベルの選手に戻り、ヒートはプレイオフに出場しました。1回戦、2回戦、カンファレンス・ファイナルと順調に勝利し、ファイナルでは若手軍団のOKCサンダーを4勝1敗で圧倒し昨年のリベンジを果たしました。

翌年、ウェイドはオフに左膝の手術を受け、平均21.2得点5.1アシスト5リバウンドまでスタッツが落ち込み、プレイオフではケガによる制限がかかってしまいました。その結果ウェイドはプレイオフ通算平均得点が15.6得点になってしまいますが、2年連続出場の大切なファイナルでは得点を19.6得点まで伸ばしました。ファイナルではスパーズと対戦し、最初の2戦を分け、第3戦はスパーズにとられましたが、第4戦ではウェイドがFG56%で32得点を記録しチームを勝利に導き、第5戦では延長戦でのウェイドの14得点に助けられ、第6戦は敗れました。最後までもつれた第7戦、ウェイドは23得点10リバウンドの活躍で3度目の優勝かつ2連覇を達成しました。

2013~2014シーズン、ウェイドはケガにより28試合を欠場しました。スタッツもケガの影響により19得点まで落ちましたが、FG54%の確率で得点をするウェイドのパフォーマンスはチームの大きなプラスでした。しかし、プレイオフでは復讐に燃えるスパーズの狂気的なまでのパフォーマンスとプレッシャーに圧倒され、ヒートは3連覇を逃しました。そしてこのオフにレブロンは約束を果たすためにキャバリアーズに戻り、BIG3の時代は終わりを迎えました。

まとめ

いかがだったでしょうか。ウェイドの2008~2010の間のパフォーマンスは歴史的にも珍しくこの間に1度はMVPを受賞してほしかったと思います。レブロンとボッシュが来てからは彼らと活躍の場を譲り、その上に1番手を譲ったウェイドは人間的にも選手としても尊敬すべきだと思います。彼が全盛期を1番手としてプレーした期間が短かったのは残念ですが、それよりも彼が自分の優勝という目標を2連覇という形で早くも再び達成できたのは素晴らしいことだと思います。

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