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【選手紹介】ウォリアーズ王朝の最高の2,3番手:クレイ・トンプソン(3/3)

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3連覇への挑戦とケガの歴史

前回は3年目シーズンの飛躍から2015年の初優勝シーズンと2016年の歴史的なレギュラーシーズンと予想外のプレイオフ敗退までについて紹介しました。その後にトンプソンとウォリアーズは最強のスコアラーをチームに加えてかつてのブルズと同じように3連覇に挑むことになります。そして3連覇を目指す過程でトンプソンは大ケガに苦しまされ、2年間バスケットボールの試合から離れることになってしまいます。今回はKDをチームに加えた後の後期王朝時代から現在のトンプソンまでについて紹介していきます。

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KD加入後のウォリアーズ王朝~3連覇への挑戦

2016年プレイオフで屈辱的な逆転負けを喫したウォリアーズはサンダーから現役最強のスコアラーのKDをFAとして獲得しました。KDがチームの中心選手として新しく加入してきたことでトンプソンの負担と役割は以前よりも少なくなりましたが、カリーとKDというマークを外すことができない引力のある選手2人と一緒にプレーすることができたことでトンプソンの簡単なシュートチャンスが増え、彼はKDがチームに入ってきたのにもかかわらず前年よりも平均得点を伸ばし22.3得点を記録しました。このシーズントンプソンは1974年にレジェンドのリック・バリーが記録した64得点に次ぐ60得点を記録し、オールスターに選ばれました。昨年の73勝には届きませんでしたが、それでも成績としては非常に良い67勝15敗でレギュラーシーズンを突破し、1位シードとしてプレイオフに出場しました。トンプソンはシューティングで波に乗ることができず苦戦していましたが、彼のディフェンスはリラードやカイリーなどのエース級のPGをシャットアウトし、ディフェンスでチームの16勝1敗のプレイオフランとキャバリアーズへのリベンジに貢献しました。

翌2017~2018シーズン、トンプソンは2月22日の試合でジョー・バリーの持つフランチャイズ通算9,996得点を超え、フランチャイズ通算得点で10位に躍り出、同時にキャリア通算10,000得点を突破しました。右手の親指を骨折し8試合の欠場することになりましたが、3月末の復帰戦ではいきなり19本中10本のシュートを決め25得点を記録し、世間に完全復活を証明していました。このシーズン、トンプソンはチームがカリーを中心とするのではなくカリーとKDのダブルエース体制に変わったことを受け、彼らのためにスペーシングとディフェンスを広げるための役割を全うしそのために平均得点が20.0得点まで落ちましたが、FG52.6%、3PT44.0%、FT83.7%と相変わらず効率的なシューティングを残しており、このシーズンのトンプソンのeFG58.5%は今までのキャリアの中で最も高いものでした(2019年含む)。58勝を記録してプレイオフに信州津下ウォリアーズはカンファレンス・ファイナルのロケッツ戦で先に王手をかけられていましたがここからロケッツのエースPGのクリス・ポールのケガやカリーとKDの覚醒などがあったことで何とかファイナルに到達し、ファイナルではキャバリアーズを圧倒的なスウィープで降し2連覇を達成しました。

3連覇を目標として迎えた次シーズン、トンプソンは最初の7試合を終えて36本中わずか6本しか3PTを決めることができず絶不調に陥っていましたが、10月29日のブルズ戦でいきなりそのスランプを抜け出して1試合14本の3PTを沈めチームメイトのカリーが持っていた1試合13本の記録を塗り替えました。この日から彼は完全にスランプから脱することができ、11月のキングス戦で31得点、12月末のブレイザーズ戦で32得点をはじめとして、いつも通りの安定したシューティングを取り戻すことができました。トンプソンはシュートだけでなくディフェンス面でも非常に優れた選手でしたがいつもオールディフェンシブチームの投票では他の選手にその栄誉を取られていました。しかしこの年のトンプソンはチームディフェンスとペリメーターディフェンスの両方で大きくチームに貢献し、ついにオールディフェンシブ2ndチームに選出されました。そして3連覇に挑戦すに挑んだチームは1回戦で新加入のデマーカス・カズンズを大腿四頭筋のケガで失い、ファイナルでは頼れるスコアラーのKDをアキレス腱の断裂で失いました。チームはトップヘビーなロスターを組んでおり、大幅に戦力が低下していましたがそれでもトンプソンは何とか状況を変えようと奮闘していましたが悲劇は起きました。彼はダンクに行った際にACLを断裂してしまい勝負を決める第6戦の後半でチームに試合を託すことになってしまいました。チームはKDもトンプソンもいなくなってしまい、イグダラやショーン・リビングストンなどのベンチプレーヤーを起用して何とか最終戦に望みをつなげようとしましたが、6戦でラプターズに敗れ3連覇を達成することはできませんでした。

そしてこのシリーズの後トンプソンの次のシーズンの全休が決まり、1年間ウォリアーズは彼の復帰を待つ形で戦い続けましたが、復帰間近の練習でトンプソンはアキレス腱を断裂してしまい2年連続で全休することになってしまい、2年前まで王朝を築いていたウォリアーズはカンファレンス下位を争うチームとなりました。

まとめ

いかがだったでしょうか。彼はウォリアーズの連覇に必要不可欠な選手であり、ディフェンスと安定した得点力でチームに貢献した選手です。この記事を書いている時点では彼がいつ復帰するのか正確にはわかりませんが(10月末執筆)、彼がケガ前と同じようなエゴの少ないチームの最強のサポート選手として活躍できる状態で復帰してくれることを祈っています。

このブログではNBAの歴代選手や歴代チームの紹介をしています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!