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【選手紹介】史上最強になるポテンシャルを秘めていたC:ビル・ウォルトン(1/3)

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NBAに新しい可能性を与えたCの先駆け

ビル・ウォルトンといえば、1カ月ほど前に解雇されたキングスのHCのルーク・ウォルトンのお父さんというイメージと、ケガによってMVPシーズンの頃の輝きを二度度取り戻すことができなかった残念な選手というイメージの2つが強いかと思います。実際に彼はケガをしてからはMVPだったころを想像できないほど実力を落としてしまいましたがそれでも殿堂入りを果たしているほどNBA、ひいてはバスケットボールの歴史に大きな影響を与えた選手です。今回はそんなビル・ウォルトンのキャリアについて紹介していきます。

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衝撃の大学バスケデビュー~敗北で終えた大学バスケ

高校で素晴らしい結果をすでに残していたウォルトンは有望な選手として数多くの大学からスカウトを受けていましたが、UCLAから奨学金付きのスカウトを受けたことで即決でウッデンHCが指導を行うUCLAへの進学を決定しました。

ビルが大学に進学した時代には1年生がNCAAの試合に出るということは禁止されていたためプレーすることができませんでしたが、それ以外の試合で1年生チームとして出場した試合ではFG68.6%で平均18.1得点を平均し20勝全勝の記録を残していました。

そして長い1年目が終わり、正式にNCAAトーナメントに出場できるようになるとビルは多くの試合で圧倒的な存在として活躍するようになりました。UCLAは30勝無敗でシーズンを終えPac 8でも無敗という開いた口が塞がらないような結果を残しました。NCAAの準決勝ではビルは33得点21リバウンドでチームを勝利に導き、決勝でも19得点11リバウンドで他を寄せ付けずに優勝を決めてトーナメント最優秀選手賞を受賞しました。このシーズン彼は30試合でFG64.0%という高確率で21.1得点15.5リバウンドを平均し、オールアメリカン1stチームに選出されました。

3年目も当たり前のようにシーズンを全勝で突破、Pac 8も無敗で終えたチームとビルはNCAAトーナメントでアリゾナ大学とサンフランシスコ大学を破ってベスト4に進出しました。14得点7リバウンド9アシストを記録して準決勝を勝ち抜いたビルはこの年の決勝戦で伝説的なパフォーマンスを残しました。メンフィス州立大学との決勝戦でビルは22分の21のシューティングで44得点13リバウンド2アシスト1ブロックを記録し、ビルのこのパフォーマンスはNCAA史上最高ともいわれ87対66でUCLAはトーナメント7連覇を達成しました。輝かしい大学キャリアを歩んでいたビルですが、この時期から彼の足首と膝には爆弾があり、彼は決勝戦の残り3分でコートを後にしていました。

ビルの大学最終年、UCLAの連勝記録は88勝で止まり、ビルは背中のケガに苦しんでいました。そして最終的に脊椎のうち2本を骨折し、これは後のキャリアで彼を悩ませることになりましたが、このシーズンのうちにも彼を苦しめており、NCAAトーナメント準決勝ではNBAでも屈指の選手として活躍したデビッド・トンプソン擁するノースカロライナ州立大学に77対80の接戦で敗れ8連覇を逃してしまいました。

大学最終年に栄光を逃してしまったビルですが、大学通算で平均FG65.1%20.3得点15.7リバウンド5.5アシストを記録し、大学史上最高の選手の1人になっていました。優秀な選手として活躍していた半面、ケガのリスクが高いことが懸念されていたビルですがその実力と才能は明らかであり1974年NBAドラフトでは1位でブレイザーズに指名されました。

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すぐに襲ってきたケガ~ファイナルMVPシーズン

UCLA在籍時にABAのダラス・シャパラルにアーリードラフトされていたビルはウッデンHCからもABAの斡旋を受けていましたが、ABAでプレーすることを拒み1974年NBAドラフトでブレイザーズから指名され、契約を結ぶことを決心しました。大学での実績やすでに見えていた才能によって大きな期待を背負っていたビルでしたが、NBAに入ってからの2年間で足のケガに悩まされ、164試合中86試合しかプレーすることができませんでした。1年目はFG51.3%で12.8得点12.6リバウンド4.8アシスト2.7ブロック、2年目はFG47.1%で16.1得点13.4リバウンド4.3アシスト1.6ブロックを平均しましたがケガのせいで期待されていたよりもインパクトをン超すことができていませんでした。

しかし3年目のシーズン、ビルは大きなインパクトを残し個人としてもチームとしても躍進を成し遂げることになります。ビルは健康的にシーズンを過ごすことができ、65試合に出場して平均FG52.8%で18.6得点14.4リバウンド3.8アシスト3.2ブロックを記録してリバウンド王、ブロック王を受賞し、オールスターとオールNBA1stチームに選出されました。プレイオフではブルズとナゲッツを破ってカンファレンス・ファイナルに進出してレイカーズと対戦することになりました。そこでUCLAの先輩のカリーム相手に19.3得点14.8リバウンド5.8アシスト2.3ブロックを平均しスウィープでファイナルに進みました。NBAファイナルではシクサーズとの試合となり、レジェンドのダレル・ドーキンズとのマッチアップになりました。完全に実績で浜変えていたビルでしたが、ここで大躍進し彼はファイナル平均18.5得点19.0リバウンド5.2アシスト3.7ブロックのモンスターパフォーマンスでチームを優勝に導きファイナルMVPを受賞しました。

まとめ

いかがだったでしょうか。プレイオフでの活躍によって一躍スーパースターの仲間入りを果たしたビルですが、ケガによってこの後のキャリアは大きく狂っていくことになります。センスと身体能力が非常に魅力的な彼でしたが、ケガにより身体能力を失ってしまいます。しかしそのバスケセンスはスバ抜けたものであり、それが彼のケガ後のキャリアを支えていくことになります。次回以降の記事ではそれについて中心に紹介していきます。

このブログではNBAの歴代選手や歴代チームの紹介をしています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!