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【選手紹介】ヒートの優勝を支えた万能ビッグマン:クリス・ボッシュ(2/2)

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悪役チームの一員になったカナダのスター

前回は、ラプターズで唯一のスターとして活躍していた時期のボッシュについて紹介しましたが、今回はヒートに移籍して念願の優勝、そして2連覇を達成したボッシュのキャリア黄斑について紹介していきます。今回は彼が他の2人のスターのためにどのような努力をしたのかそしてそれがどれほど彼のキャリアを偉大にしたのかについて紹介していきます。

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衝撃の移籍~連覇

ボッシュは2010年のオフに複数のチームと移籍の話し合いをしていきましたが、最終的にサイン&トレードでウェイド、レブロンと共にヒートでNBA史上初の全盛期のスターが3人結集したスーパーチームを結成しました(ボストンの3人は年齢的に全盛期を少し過ぎていた)。ボッシュは移籍する前に「ラプターズは本当に良い場所だった。本当に残りたかった、心の底から感謝している」とコメントしており、ラプターズのファンもボッシュを解放してあげたいと思っていた人が多かったので、ボッシュの移籍自体がたたかれることは少なかったです。

チームは絶対的な優勝候補としてリーグ全体から嫌われる存在として見られていましたが、それぞれの前のチームでエースだった3人がいきなり同じチームで活躍を分け合うことは当時若かったこともあり難しく、ヒートは思ったよりも調子が上がらず9勝8敗のスタートを切りましたがそれでも最終的に58勝24敗の成績でプレイオフに進出し、シクサーズ、セルティックス、ブルズを倒し順当にファイナルまで勝ち上がりました。ブルズとのシリーズではボッシュは絶好調であり、23.2得点を平均する活躍を見せましたが、ファイナルのマーベリックス戦ではレブロンも平均得点が20点に届かず、ボッシュもシュート率が3割を切るなどウェイド以外の2人の中心選手が実力を発揮できず屈辱的な敗北を喫しました。

2011~2012シーズン、ボッシュはウェイドとレブロンがドライブをして得点する選手だったので、そのスペースを作るために得意のポストプレーを減らし、ミドルショットを中心に攻めるようなスタイルに変更しました。1月のホークス戦、3回のオーバータイムを経て勝利したこの試合でボッシュは33得点14リバウンド5アシスト2スティール2ブロックを記録し、チームを勝利に導きました。このシーズンの終わりにヒートはボッシュの外中でプレーできる万能性を活かすために彼をCとして起用するスモールボールを導入しました。プレーオフではボッシュは1回戦のペイサーズ戦で負傷し、カンファレンス・ファイナルのボストン戦の第4戦まで欠場することになりました。プレイオフでもスモールボールは続き、ボッシュは第7戦で4本中3本の3PTを含む19得点を挙げ、2年連続のファイナル進出に復帰後すぐに貢献しました。ファイナルでは若手中心のOKCサンダーと対戦し、最初の1勝をとられてしまいましたが、そこから4連勝でヒートは優勝を決め、ボッシュは初のリングを手にすることができました。このシリーズでボッシュは平均14.6得点9.4リバウンドと特に得点面での活躍が減ってしまいましたが、リバウンド、ブロック、スペーシングなどの部分で大きく貢献していました。

翌年、ボッシュはオールスターのスターターとして久しぶりに選出され、3年連続でプレイオフに出場しました。バックスを撃破した後ブルズを倒し、カンファレンス・ファイナルのペイサーズ戦では予想外の第7戦を制し、ファイナルに出場しました。ファイナルのスパーズ戦では最初の2戦を1勝1敗で折り返し、第3戦では圧倒されましたが、第4戦ではレブロンの33得点、ウェイドの32得点、そしてボッシュの20得点19リバウンドの活躍で勝利しました。その後も交互に勝ち負けを繰り返し、第6戦では逆転を狙ったレブロンの3PTのを奇跡的にボッシュがリバウンドし、コーナーにいたアレンにシュートを託し、それが入ったことで何とか試合を制し、このリバウンドとシュートはNBAプレイオフの歴史に残るプレーになりました。そしてその勢いのまま最終戦に勝利しヒートは2連覇を達成することができました。

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3連覇への挑戦~病気による引退

2013~2014シーズン、ヒートは3連覇を目標に戦い、ボッシュは79試合に出場し、16.2得点6.6リバウンドを平均し33%で74本の3PTを決め、好調なシーズンを送りました。そしてファイナルでは再びスパーズと対戦しましたが、この年のスパーズは昨年の復習に燃えており、ヒートはあえなく敗退し、3連覇を達成することはできませんでした。そしてオフにレブロンは地元のキャバリアーズに戻ることになりました。

レブロンが去ったチームではボッシュがさらに責任を背負う立場になり、最初の23試合でボッシュは21.6得点8.2リバウンド2.1アシスト1.1スティールを平均しました。しかし、12月に無期限離脱のケガを負ったのちに復帰し、オールスターにも出場したものの、血餅が肺の中に見つかり2月下旬からシーズン全休になりました。

2015~2016シーズン、ボッシュは10月28日の試合で21得点10リバウンドを、11月10日の試合ではシーズンハイの30得点を、12月28日には5本中5本の3PTを含む24得点と11リバウンドを記録しチームリーダーとして大活躍していました。1月4日には更にシーズンハイを更新し、31得点11リバウンドを記録し、ボッシュの活躍を評価したリーグとファンはは彼を11連続目で最後のオールスターに選出しました。しかし、左足にまたしても血餅が見つかりボッシュはオールスターゲームをプレーすることなくシーズン全休することになりました。

そしてこれ以降ボッシュは引退と復帰のはざまで迷うことになり長い間、プレーをしない時期が続きましたが、2019年に引退を表明し、ボッシュの背番号の1番はヒートの永久欠番になりました。そして2021年、同じく万能ビッグマンのウェバーと共に殿堂入りを果たし、偉大なキャリアをさらに偉大にしました。

まとめ

いかがだったでしょうか。ボッシュはレブロンやウェイドの助けもあり、長く求めていた優勝を2連覇という形で達成することができました。レブロンが去ってからの彼の数字の伸びからして彼が2016年以降プレーし続けていればドラギッチ時代のヒートか今のヒートは優勝することができていたかもしれないと思うと彼の病気はファンとして少し残念に思います。

このブログではNBAの分析や考察をしています。NBAやバスケに興味がある方は是非引き続きお読みいただけると嬉しいです!