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【選手紹介】レイカーズのレジェンドSG:ジェリー・ウェスト(2/3)

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セルティックスとのライバル関係と怪物の到来

前回は、ウェストの輝かしい大学でのキャリアとNBAに入ってからセルティックスとのライバル関係が始まるまでについて紹介していきましたが、今回はウェストがセルティックスに阻まれ続けた時期とNBA屈指の怪物がレイカーズに来た時期について紹介していきます。彼の個人での活躍とは裏腹にウェストは勝てない時期がかなり長かった選手です。今回は彼のキャリア中期について紹介していきます。

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レイカーズの真のリーダー~セルティックスとの因縁

1964~1965シーズン、ウェストはチェンバレンに次ぐ平均31.0得点を記録し、得点でリーグ2位につけました。ウェストの当時でのキャリアハイの活躍に後押しされこの年49勝を残したレイカーズは1回戦のブレッツ戦でチームリーダーのベイラーを深刻な膝のケガで失うことになりました。ベイラーを失ったチームの新しいリーダーとなったウェストは得点面で大きく活躍し、シリーズ平均46.3得点でゲームを支配しそのままの勢いでファイナルに進みました。ファイナルでは宿敵セルティックスと対戦しました。ウェストは相手ガードのK.C ジョーンズにガードされながらも得点を重ねましたが、やはりベイラーの抜けた穴は大きく1勝4敗で敗退してしまいました。

翌年、さらに得点を伸ばし、31.3得点6.1アシスト7.1リバウンドを記録し、オールスターとオールNBA1stチームに選ばれたウェストは、「ケガからまだ75%しか戻っていない」と言っていたベイラーに助けられ45勝でプレイオフに出場し、1回戦のホークス戦では7戦にもつれるシリーズを制ました。そしてまたしてもファイナルでセルティックスと対戦することになりました。最初の6戦を分けたのち、最終第7戦でウェストとベイラーは絶不調に陥り、前半FG18本中3本しか決めることができず、後半で盛り返しましたが、惜しくも2点差で敗れました。

1966~1967シーズン、ウェストはケガにより66試合のプレーに留まり、さらにスタッツも平均28.0得点6.8アシスト5.9リバウンドと落ちました。ウェストの不調に連動してチームの成績も落ち、36勝しか挙げることができなかったレイカーズはプレイオフに出場したものの1回戦でウォリアーズにスウィープされてしまいました。このままではチームが優勝することはできないと判断したチームは、ベテランのフレッド・ショウスが引退したのちに、ビル・ヴァン・ブレダ・コルフを雇用しました。彼は就任1年目からウェストがまたしてもケガで51試合しか出場できなかったにもかかわらず、52勝まで成績を伸ばしました。プレイオフではブルズとウォリアーズを倒したのちにファイナルでセルティックスと当たりました。レイカーズはセルティックスのビル・ラッセルとジョン・ハブリチェックを止めることができませんでしたが、セルティックスはレイカーズのウェストとベイラー、さらにゲイル・グッドリッチを止めることができませんでした。お互いに絶対的な弱点を持って挑んだファイナルでしたが、セルティックスが勝負強さを見せ、第6戦でまたしてもセルティックスに敗れました。このシリーズ、第2戦と第5戦は勝てる試合でしたが、それを2つとも落としてしまったショックをウェストは隠すことができず、会見でも「とれたはずのゲームを2つも落としてしまった。奴らが一枚上手だった」と話し、セルティックスとの差を痛感していたことがわかります。

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怪物「チェンバレン」の到来

1968年6月9日、レイカーズはアーチー・クラーク、ダラール・イムホフとのトレードでチェンバレンを獲得しました。このトレードで2人のガードを失い、この年のエクスパンション・ドラフトでグッドリッチもサンズに行ってしまったことでレイカーズのガードの層は非常に薄くなりました。さらに、HCのコルフとチェンバレンはお互いのことを嫌悪しており、その影響はウェストの調子にも表れました。ウェストは穏やかな性格で、今まで良い環境でしかプレーしてこなかったため、チェンバレンとコルフの不仲に耐えることができず、ルーキーシーズン以来最低の平均得点25.9得点まで数字が落ちました。それでもレイカーズは55勝を記録し、8年連続でファイナルでセルティックスと対戦しました。レイカーズは第7戦までセルティックスを追い詰めましたが、最後の最後でウェストが痛恨のターンオーバーを犯し、またしても2点差で敗れることとなりました。このファイナル、ウェストは負けたチームに属しながらファイナルMVPを受賞した初めての選手になり、ラッセルがウェストの手を握り、ハブリチェックが「愛しているよ、ジェリー」と声をかけたことは有名です。

まとめ

いかがだったでしょうか。8年連続でセルティックスに負けたウェストは世間では完全に悲劇のヒーローとしての認識が広まりましたが、このチェンバレンの到来がウェストのキャリアに後々光を与えることになります。

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