【選手紹介】最悪から最高へ自分とチームを変えたヒーロー:ジュリアス・ランドル
古豪を復活させた万能型PF
昨シーズン、予想外にもニックスがプレイオフに進出した1番の要因になったジュリアス・ランドル。彼はレイカーズにドラフトされ、すぐにケガで離脱したり、ペリカンズで評価を上げた後に移籍したニックスで1年目に期待を裏切ったりと踏んだり蹴ったりのキャリアを過ごしていました。しかし昨シーズンの躍進が評価されMIPとオールスター、そしてオールNBA2ndチーム選出を受けた彼はチームをカンファレンス4位でプレイオフに導き大きく評価を伸ばしました。ではここまで急成長を遂げた彼の今までのキャリアはどのようなものだったのでしょうか。今回はランドルのキャリアについて紹介していきます。
NBAドラフト~ペリカンズでの成長
高校卒業後、ケンタッキー大学に進学しそこで1年生ながらチームの中心として19得点10.3リバウンドと活躍していたランドルは高校のころから恵まれた体格ですでにNBAで貢献できる新人として期待を背負って2014年NBAドラフトで7位でレイカーズから指名を受けました。
レイカーズでの1年目、すぐにチームに貢献できる若手として期待されたランドルでしたが、1試合目に高校時代に骨折をしていた右足を再び骨折し1年目をわずか14分のプレータイムで終えることになりました。
同じけがを繰り返したことで、リハビリに力を入れていたランドルは1年間みっちりリハビリに取り組み、2015年夏に復帰を果たし開幕からプレーすることができました。この年ランドルは81試合に出場し、11.3得点10.2リバウンドを平均しましたが、彼の周りが見えていないドライブやひどいシュートセレクションは彼の成長を大きく妨げることになりました。
ボールを持っている間は良い選手として活躍することができるランドルはレイカーズ最後のシーズンの2017~2018シーズンに16.1得点8.0リバウンドを平均しましたが、ロンゾ、クズマ、イングラム、ハートと若手が多く、また同じポジションにスーパースターのレブロンが移籍してきたことで成長機会と出場機会の減少を恐れたランドルはオフに自分のことを必要としてくれるチーム探しに取り組み、大学の先輩のデイビスがいるペリカンズに移籍することに決めました。
ペリカンズではランドルを中心としたオフェンスも組まれるようになり、外からのシュートもうまくなったランドルは活躍の場が広がり、FG52.4%3PT34.4%で21.4得点8.7リバウンドを平均し、成長を見せましたがデイビスがトレードを要求し、チームを再建する方針に切り替えたチームにランドルは見切りをつけプレイヤーオプションを破棄してニックスに移籍しました。
期待外れの1年目~予想外の2年目
ニックスに移籍したランドルはオフにニックスが獲得した選手の中では1番のビッグネームだったこともあり、彼が中心となるチームを組みました。彼が中心となり、ペリカンズでの活躍を継続してチームを引っ張ってくれるとニックスファンは考えていましたが、1番手になったことのないランドルはニックスで初めてのエース役に戸惑いレイカーズ時代の悪い癖(シュート選択の悪さと無謀なドライブ)が戻ってきました。その癖がありミスを連発していたにもかかわらず、同じミスを繰り返すランドルは他の若手たちの成長機会を奪うプレーヤーとしてニックスファンに嫌われることになってしまい、期待されて移籍したチームでいきなりランドルはヒール役になることになってしまいました。
オフにランドルは猛練習を積み嫌われ者として2年目に挑みました。2年目は1年目のプレーが嘘のように変わり、周りを活かすプレーができるようになったランドルは平均アシストをキャリアハイの6.0本まで増やし、FG45.6%3PT41.1%と得点効率も大きく改善し平均得点もキャリアハイの24.1得点、リバウンドもキャリアハイタイの10.2本を記録しました。周りを活かしながらも得点が求められる時は効率が高いシュートで貢献したランドルはオールスターに選出され、MIPを受賞し、さらにオールNBA2ndチームにも選ばれチームを8年ぶりのプレイオフに導きました。
まとめ
いかがだったでしょうか。ランドルはプレイオフに弱い可能性があり、チームを任せる選手として少し不安になってしまう選手ではありますが、今シーズンはチームもケンバとフォーニエの2人のベテランを補強し負担を分散することができたのでランドルがさらに活躍することに期待ができると思います。